前回の続きです。もう少し体の中に入ってみたいと思います。主役は「ミトコンドリア」です。「ミトコンドリア?なんか学校で聞いたような……」そんな感じではないでしょうか(笑) ミトコンドリアは、私たちが元気に動くためのエネルギーを作る大切な存在。そして、髪を作ることにも関係しています。
体が夏バテしている時、髪だけが元気いっぱい!とはいきません。
今回は、夏バテとミトコンドリア、そして抜け毛の関係を分かりやすくお話ししますね。
目次
1 そもそもミトコンドリアって何?
2 ミトコンドリアが元気を作ってくれている
3 夏の汗で失われるミネラル
4 そうめんだけ、冷やしうどんだけでは足りない理由
5 冷たい食事と胃腸の疲れが重なる夏
6 体のエネルギー不足は髪にも関係する
7 夏こそ「何を足して食べるか」が大切
8 まとめ
そもそもミトコンドリアって何?

まずは、ミトコンドリアについて簡単にお話ししますね。私たちの体は、たくさんの細胞からできています。皮膚も、筋肉も、内臓も、そして髪を作っている毛母細胞もそうです。その細胞の中にいるのが「ミトコンドリア」です。
ミトコンドリアにはいろいろな働きがありますが、今回ぜひ覚えていただきたいのが、私たちが活動するために必要なエネルギーを作る大切な場所だということです。食べたものが、そのまま「体を動かすエネルギー」に変わるわけではないんです。食事から摂った栄養を体の中で利用しながら、細胞が活動するためのエネルギーを作っていきます。
その中心的な役割をしているのがミトコンドリアなんです。
ミトコンドリアを「体の中の小さな発電所」みたいなものだと思っていただくと分かりやすいかなと思います。私たちが歩いたり、考えたり、呼吸したり、食べたものを消化する、体温を保つ、そして髪を作る毛母細胞が細胞分裂する。こうした体の働きには、全部エネルギーが必要なんです。
私たちは何もしていないように見える時でも、体の中ではず〜っと細胞が働いてくれているんですよ。そう考えると、人間の体って本当にすごいですよね。
ミトコンドリアが元気を作ってくれている

では、そのミトコンドリアがしっかり働くためには何が必要なのでしょうか。ミトコンドリアがエネルギーを作るためには、食事から摂る栄養が欠かせません。その中でも今回注目していただきたいのが、ミネラル、アミノ酸、ビタミンです。
私はお客様にも分かりやすく、これらを「ミトコンドリアが元気に働くためのエサ」とお話しすることがあります。ここで夏の食生活を思い出してみてください。
暑くて食欲がないな~
・お昼はそうめんだけ
・夜もあっさり冷やしうどん
・朝はパンとコーヒーだけ
「私、あるかも……」と思われた方、いらっしゃいませんか?
夏はただでさえ汗をたくさんかいて栄養を失いやすいのに、食事まで簡単なものになってしまいやすい季節なんです。つまり、出ていくものは増えているのに、入ってくるものが少なくなりやすい。ここが夏の落とし穴なんです。
夏の汗で失われるミネラル

夏の汗で失われるミネラル夏は外に出ただけでも汗が出ますよね。今年なんて、本当に外へ出た瞬間に汗がドバーッ(笑)そんな日も多いと思います。汗をかくと、もちろん水分が失われます。だから皆さん「水分を摂らなきゃ」と思われますよね。もちろん、それはとても大切です。
でも、汗と一緒に失われているのは水分だけではありません。ナトリウムをはじめ、マグネシウムなどのミネラルも汗と一緒に失われます。そしてミネラルは、体の中でエネルギーを作るさまざまな反応にも関わっています。
だから夏は、「水はしっかり飲んでるんです。でも、なんかしんどいんです」ということが起こる場合があります。水分だけ補給していても、食事そのものが偏ってしまえば、体を動かすために必要な栄養が十分に入ってこないからです。特に汗をたくさんかく夏だからこそ、水分と一緒に食事からミネラルを補うことも大切なんです。
そうめんだけ、冷やしうどんだけでは足りない理由

そしてもう一つ、夏に気をつけたいのが食事です。暑いと食欲が落ちますよね。そんな時に食べやすいのが、そうめんや冷やしうどん。ツルツル〜っと食べられるし、冷たくて美味しい。私も食べますよ(笑)
だから、「そうめんを食べたらダメ!」という話ではありません。問題は、そうめんだけ、冷やしうどんだけで食事を終わらせる日が続くことなんです。麺類はエネルギー源になる炭水化物を摂ることはできますが、それだけではタンパク質やビタミン、ミネラルなどが十分とは言えません。
ここで先ほどのミトコンドリアの話に戻ります。ミトコンドリアがエネルギーを作っていくためには、いろいろな栄養素が関わっています。ところが、汗をかいてミネラルを失っている。食事は麺だけになって、タンパク質やビタミン、ミネラルが少ない。
そうなると、体の中ではエネルギーを作るために必要な材料が不足しやすくなります。車で考えると分かりやすいかもしれません。車は立派でも、走るための燃料がなければ動きませんよね。人間の体も同じです。「なんか夏になると毎年しんどいねんなぁ」という方は、暑さだけではなく、夏の食事の中身も一度見直してみてほしいんです。
冷たい食事と胃腸の疲れが重なる夏

前回の記事では、「夏の冷え」と胃腸の疲れが秋の抜け毛につながる理由について詳しくお話ししています。
「夏なのに冷え?」と思われた方は、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
▶ 秋の抜け毛、夏の冷えが原因かも|胃腸の冷えと髪の関係
そしてここからが、前回のブログのお話とつながってきます。夏は栄養が不足しやすいだけではないんです。冷たいものをたくさん食べたり飲んだりすることで、胃腸にも負担がかかりやすくなります。
冷たいお茶、アイス、冷やしうどん、そうめん、冷たいジュース、これが一日の中で何度も入ってくる。すると胃腸は、暑い夏なのにずっと冷たいものを受け入れ続けることになります。前回もお話ししましたが、大切なのは「何を食べたか」だけではなく「食べたものをちゃんと消化して吸収できているか」なんです。
せっかく体に良いものを食べても、胃腸が疲れていて消化や吸収がうまくいかなければ、必要な栄養を十分に利用しにくくなります。
・汗でミネラルが出ていく
・食事が簡単になって入ってくる栄養が少なくなる
・さらに胃腸が疲れて、食べたものを十分に利用しにくくなる
夏って、こういうことが重なりやすいんです。
だから「夏バテ」という言葉だけで片付けてしまわずに、「私の体、エネルギーを作る材料はちゃんと足りてるかな?」そんなふうに一度食生活を振り返ってみてほしいんです。
体のエネルギー不足は髪にも関係する

そして、ここが私が発毛技能士として一番お伝えしたいところです。体がしんどい時に、髪だけ元気いっぱいに育ってください!というのは、なかなか難しいんです。
髪を作っている毛母細胞は、活発に細胞分裂を繰り返しています。そこにも当然、栄養とエネルギーが必要です。でも、夏バテして食事量が減っている、汗でミネラルも失われている、胃腸も疲れている、体全体が「しんどいよ〜」と言っている状態です。そんな時に、体の末端にある頭皮や髪まで、十分な材料が届きにくくなることも考えられます。髪は命に直接関わる臓器ではありません。
体はまず、生きていくために大切なところを優先します。だから栄養状態が悪くなったり、体調が崩れたりした時、その影響が髪に出てくることがあるんです。「最近、髪が細くなった気がする」「なんとなくハリやコシがなくなった」「秋になると一気に抜け毛が増える」こうした変化も、頭皮だけを見ていては分からないことがあります。私はいつも、髪を見る時は体も一緒に見ることが大切だと思っています。
夏こそ「何を足して食べるか」が大切

では、夏は何を食べたらいいのでしょうか? 難しいことをする必要はないですよ。私は、夏の食事は「何を足すか」で考えると続けやすいと思っています。
そうめんを食べるなら、そうめんだけにしない。
・卵を一つ足す
・豚しゃぶをのせる
・納豆を足す
・わかめや海苔をのせる
・オクラを入れる
・ごまをかける
冷やしうどんなら、温泉卵や鶏肉、わかめなどを足してみる。これだけでも食事の内容は変わってきます。
そして一日中冷たいものばかりにならないように、お味噌汁やスープなど、温かいものを一品入れるのもおすすめです。
夏だからこそ、ミネラル、タンパク質から摂れるアミノ酸、ビタミンを毎日の食事から摂ってください。
ミトコンドリアにも、ちゃんと“ごはん”を届けてあげないと働いてくれません(笑)
髪のためだけではなく、夏を元気に乗り切るためにも、ミトコンドリアにはしっかり働いてもらいましょう。
まとめ

ミトコンドリアは、私たちの細胞の中でエネルギーを作る大切な存在です。そして、しっかり働いてもらうためには、食事から摂るさまざまな栄養が必要なんです。
ところが夏は、汗をたくさんかくことでミネラルを失いやすくなります。暑さで食欲がなくなって、そうめんや冷やしうどんだけで食事を終わらせてしまう日も増える。さらに冷たいものが続けば胃腸も疲れてしまい、せっかく食べた栄養も十分に吸収しにくくなってしまいます。
そうすると
・食事から摂れる栄養がすくない
・汗と一緒にミネラルが出ていく
・胃腸が疲れて吸収しにくい
・エネルギーを作る材料が不足する
・体がしんどくなる
・そして髪にも影響が出てくる
これって、全部別々の話ではないんです。体と髪はつながっています。なので私は、抜け毛が増えた時に「育毛剤をつけたらいい」ということだけではなく、普段何を食べているのか、ちゃんと眠れているのか、胃腸の調子はどうなのか、体が疲れていないか、そこまで見ることがとても大切だと思っています。
まだまだ暑い日は続きます。冷たいそうめんも食べましょう(笑)アイスを楽しむ日があってもいいと思います。でも、そこに卵を一つ足したり、お肉やお魚を少し食べたり、温かいお味噌汁を飲む。そんな小さなことでも、体に入ってくる栄養は変わります。
前回は「夏冷え」について、そして今回はそこからもう一歩、体の中に入って「ミトコンドリア」のお話をしました。ミトコンドリアって、本当はもっともっと奥が深いんですが、難しい話をしだすと私も、おそらく皆さんも頭から煙が出そうなので(笑)、今回はそこは置いといて!
「ミトコンドリアって、こんな働きをしてるんだ」というところを知っていただけるといいかと思います。
夏冷えも、夏バテも、栄養不足も、そして髪の状態も、全部まったく別の話ではありません。だからこそ、夏バテしてから慌てるのではなく、秋になって抜け毛が増えてから慌てるのでもなく、夏の今から体の中の小さな発電所「ミトコンドリア」にもしっかり働いてもらいましょう。元気な体があってこそ、元気な髪は育っていきます。
今、薄毛や抜け毛でお悩みの方へ。頭皮だけではなく、今の体の状態や生活習慣も一緒に見ながら、元気な髪を育てていきませんか?発毛技能士の私が責任を持って担当させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。
